【久慈高本校・探究】つくばツアーレポート1/5 薬用植物資源研究センター編
10月27日(日)から29日(火)にかけて、課題研究発表会で上位に入賞した2年生9名がつくば市内の研究施設を見学しました。以下、生徒が作成したレポートをご覧ください!
薬用植物に関する総合的な研究を行っている施設で、薬用植物に関する国内唯一の総合研究センターです。北海道研究部、筑波研究部、種子島研究部の3つがあり、筑波研究部は全研究部の中心的役割を担っているそうです。今回は主に漢方について実物を見せてもらいながら漢方薬がどのように使われているのか、どのような歴史があるのか教えていただきました。
○薬用植物、生薬、漢方薬の違い
・薬用植物…薬または薬の原料となる植物
・生薬…自然にあるもの(植物、鉱物、動物)を利用した薬
・漢方薬…中国が起源で、日本で独自に発展した「漢方医学」で使われる薬
○葛根湯に含まれているもの
生姜(ショウヨウ)、葛根(クズ)、大棗(タイソウ)、麻黄(マオウ)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)の7つが主に含まれています。
○西洋薬と漢方薬の違い
漢方薬は植物、動物、鉱物などの自然界にあるものを煎じて作られており、その人自身の体質に合わせて自然治癒力を利用して治すことが目的のものです。西洋薬は基本的に1つの物質から作られており、特定の細胞や、臓器に直接働きかけ、治療することが目的のものです。漢方薬と西洋薬はどちらも薬ではありますが、含まれているものやどのような目的で服用するのかが異なっていました。
○これからの漢方薬
漢方薬の原料は自然界のものがほとんどで、日本でも漢方薬の原料となるものを栽培している農家さんがいるそうです。ですが栽培方法が難しいものも多いことから近年栽培する農家さんが減ってきているようです。また、日本は漢方薬の原料のほとんどを中国から輸入しているそうですが、中国での漢方薬の需要が高まっていることから中国が輸出量に規制をかけているそうです。そのため原料の安定的な供給をどうするかがこれからの漢方薬の課題だそうです。
(文:篠山 桐花)